外部システム連携モジュールでカスタマイズコストを低減
2024.09.02
システム連携にコストがかかる構造的問題点
帳票作成中に他システムと連携する必要がある場合、他システム連携の「カスタマイズコスト」は大きくなる傾向があり、その結果コストパーフォーマンスが著しく低下するという問題がありました。
1)事例でご説明
一例として生産管理システムと帳票システムの連携のケースでご説明しましょう。
生産管理システムで管理している製品の要求スペックなどを「出荷前チェックリスト」に表示したいというご要望があった場合、生産管理システムのソフトベンダーをA社とし、帳票システムのソフトベンダーをB社とします(日本デジタルオフィスはB社にあたります)。
開発手順は以下のようになります。
1)開発前打合せ
A社とB社が打合せを行い、それぞれの業務所掌やデータのやり取りについて要件定義を行います。
B社がA社にどのような形でデータ提供を行い、A社がB社に帳票表示用データの提供方法を打ち合わせます。
2)仕様設計・プログラミング
A社・B社がそれぞれの所掌の処理の仕様を検討し設計しプログラミングを行います。
3)テスト
A社・B社がそれぞれ開発したモジュールのテストを行った後、結合テストを行います。
このようにほぼすべてのプロセスでお客様も含めると3社でのコミュニケーションが不可欠となり、その結果コストも膨れ上がることになるケースが多く見られます。
「コストも期間も通常カスタマイズの倍」になってしまいます。
お客様の負担も大きく、そして何よりも品質の切り分けに問題があると、トラブル発生時の原因究明・対策に時間がかかるという大きな不安が付きまといます。
つまり、お客様、A社、B社すべての関係者にとってメリットがなくなってしまっているわけです。
do!bookではカスタマイズの方法を根本的に変革しました。
デベロッパーライセンスのご契約で、「システム連携モジュール」をご提供します。
このモジュールを活用することで、当社抜きで自由にカスタマイズすることも可能となりお客様は低コストでスピーディにカスタマイズが可能。になります。
連携するシステムの開発ベンダーに依頼していただくだけで自由にカスタマイズできるわけです。
システム連携モジュールご紹介
システム連携モジュールでは、呼び出すプログラムとプログラムに渡す引数とプログラムから受け取る戻り値を設定するだけで連携が可能です。
その手順を見てみましょう。
1)アプリの動作イメージ
カスタマイズした一例をご紹介しましょう。
帳票作成中に決められた入力欄に数値が入れられると「プログラム呼び出し」ボタンが表示されます。
ボタンを押すとプログラムに入力値(製品コードとお客様コード)が渡されて処理した結果、プログラムが戻してきた製品スペックが帳票に流し込まれます。
システム連携モジュールで設定すると、このようなカスタマイズがお客様ご自身で実施できるわけです。
2)設定手順
システム連携モジュールの設定手順をご紹介します。
(1)呼び出し条件と呼び出しプログラムの設定
上図のように呼び出すプログラム(URLで設定)を登録します。
ボタンを呼び出す条件を設定します。
左のプレビューで入力項目をタップして設定します。
ボタンタイトルを入力し、「ボタン表示」ボタンを押してプレビュー上に表示されるボタンの表示位置を設定します。
(2)引数設定
呼び出し先のプログラムに引数で提供する項目をプレビュー画面で設定します。
引数が複数ある場合は複数選択してください。
(3)戻り値設定
プログラムから提供される戻り値を流し込む項目をプレビュー画面で設定します。
グループ単位で設定することで表イメージのデータはグループ設定しておくことで設定が容易になります。
(4)テスト
上記の設定が完了すると、サンプルプログラムと戻り値設定ガイドが出力されます。
このサンプルプログラムを利用して、実際の帳票プログラムに正しく値が取り込まれるかテストしていただくことができます。
まとめ
ご紹介したとおり、外部プログラムと連携する際、本機能を設定することで帳票ツールのベンダー(日本デジタルオフィス)に相談することなくお客様自ら容易に連携プログラムを実装することが可能となります。
これにより活用例①~④のような様々なシーンで既存システムと連携して作業の効率化を図ることができる各種帳票を低コストでカスタマイズすることができるわけです。
もう帳票カスタマイズに無駄なコストをかける必要はなくなるのです。
注:弊社エンジニアのサポートが必要な場合は有償となります。
<活用例>
①受入検査記録に前回検査結果を参考表示
前回記録と照合することで、サンプリング個数を最適化することで検査の適正化を図ります。
②複数工程の進捗状態をまとめて可視化
リアルタイムに各現場の進捗状況をまとめて可視化することで工程の遅れを早期発見可能になります。
③メンテナンス記録を集計し、補修指示につなげる
工場などの機器メンテナンス報告書を一覧表示し、補修が必要な危機はそこから補修指示書に連携して漏れなく無駄なく補修管理することが可能になります。
④前工程での製品状況写真を自動表示
前工程での状況を次工程の担当者に写真で提供することで現場での判断をサポートします。